こんにちは、看護師の村田です。
今回は夏の読書として、レイ・ブラッドベリの「Dandelion Wine(1957年初版。邦題:たんぽぽのお酒)」を紹介します。
レイ・ブラッドベリというと、「火星年代記」や映画化された「華氏451度」など、未来を風刺したSF作品がよく知られています。
それらに反して「たんぽぽのお酒」は、少年時代の夏の思い出を書いた私小説のように始まります。色彩の表現が非常に豊かで、絵画を鑑賞しているよう。さすがはSFの名手だなと感心しているうちに、いつの間にかファンタジーの世界に引き込まれます。
夏の思い出というと、懐かしいような切ないような終わり方になるものですが、この作品は楽しく爽やかな印象を残します。それも豊かな色彩の表現が最後まで続くからなのでしょう。
日本語版が小田原中央図書館にありますので、ぜひお試しください。